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  • 執筆者の写真みれんぎじゅく

★中高一貫教育は中等教育、高専は大学と同じ高等教育の高大一貫教育学校






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Are You HAPPY? 1月号に掲載されました!



全国 38都道府県、118の図書館で蔵書されました ※2020年1月4日現在

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◆ダ・ヴィンチニュース 読みたい本がここにある


1人でも多くの子供達が、一つでも多くのご家庭が笑顔になれれば嬉しく思います


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受験シーズン真っ只中の季節ですね


受験生は自分の力を出し切れるように


体調に気をつけながらチャレンジしましょう




近年は中高一貫教育がメディアで多く取り上げられていることもあり


人気ですが、一貫教育って中高だけじゃないんです


今回はあまり知られていない中学生の進路選択肢の一つ


高等専門学校(高専)をご紹介します






<今週の過去問題>漢検3級(中学校卒業程度)


文中の四字熟語の-線のカタカナを漢字に直せ。


1 タイキ晩成の画家として知られる。


2 ゼンジン未踏の偉業を達成した。


3 ソセイ濫造で会社の信頼が失われた。


4 問題はフクザツ多岐にわたる。


5 大臣のマンゲン放語に批判が高まる。


6 緩急ジザイの投球で完封勝利した。


7 追及されて支離メツレツな答弁をした。


8 会則は有名ムジツと化している。


9 一意センシン、研究にうち込んだ。


10 少年のころは立身シュッセを夢見た。











高等専門学校という名称から、専門学校(専修学校専門課程)の一種と


誤解している人が圧倒的に多いです




しかし、専門学校が高校卒業者を対象としているのに対して、


高専(高等専門学校)は中学校卒業者を対象に


5年間一貫教育を通じて、実践的技術者を養成する学校です




高専は、実は大学などと同じ高等教育機関に位置付けられていて


全国に57校(国立51校、公立3校、私立3校)があります


因みに一般の高等学校は中学校と合わせて中等教育です











<特徴1> 5年一貫教育で高い専門性を習得

高専の最大特徴は、5年間の一貫教育です


高専1年生(高校1年生)から高専5年生(大学2年生)までの 5年間、


一貫した専門カリキュラムを受講することで


専門分野についてしっかり学ぶことができます




同級生が大学受験のために高校2年生から受験勉強をしている期間、


早い段階から大学レベルの専門分野を学べることは


時代変化が速い現在では、将来に大きな強みになることは確かです






<特徴2> 卒業後の高い就職率で安心

「高専卒は大卒と違って、就職で不利になのでは?」と思う人もいますが、


むしろ逆です。高専は企業からの評価も年々高くなり、


多くの求人が学校に送られてきます




実際に就職率はほぼ100%と言われています


「好きな分野で早くから働き、キャリアを積み重ねたい! でも高卒では…」という


不安を抱く子どもには合っている進路の一つです


近年は女子学生の比率が年々上昇しています






<特徴3> 大学・専攻科などへ進学も可能

高専に入学したからといって


必ず卒業後(20歳)すぐに就職しなければいけないということではありません


3年間通って大学に進学


5年間通って大学に編入


5年間通って専攻科に進学など


さまざまな進学先が選択できるのが大きな特徴です











<学力は?> 高専の偏差値はどれくらい?

偏差値と言うモノサシは個人的に好きではないのですが


分かりやすくイメージしていただくために解説します


高専の偏差値は各高専や学科によって異なります




多いのが偏差値 60前後、偏差値の平均値は50なので、


高専の偏差値は普通の高校よりも高いです


そのため、高専に入学を希望するには事前の


しっかりした対策をする必要があります




因みに国立トップは明石工業高等専門学校(兵庫県)機械工学科で偏差値69です


国立は偏差値 70近い学校が多いので下手な高校より難関です






<学費は?>

多くの高専の学費は下記になります


この他、教科書代などの諸経費、


寮に入る場合は別途、寮費や食費も加算されます


寮費としては年間¥70万円前後になるので、


5年間寮に入った場合はプラスで¥300~350万円程度かかります


自宅から学割定期で通学した方が圧倒的に費用は抑えられます




《高専》

入学料:¥84,600円

授業料:¥234,600円(年額)

合計:¥1,257,600円(5年間)




公立高校の学費:約¥45万円(3年間)


私立高校の学費:約¥104万円(3年間)



単純に金額だけ見ると高専の学費が高いのですが、


・高専4、5年(大学1、2年)の学費も入っていること


・専門の工学機器を使って講義や実習を受けられること


上記を考えると、5年間で約¥126万円という金額はかなりお得だと思います




後にも触れますが、高専は制服がない(私服)学校が圧倒的に多いです


つまり多くの高校のような ¥10万前後の指定の制服、


体操着、シャツ、カバン、靴代がかかりません


この費用はかなり大きいと思います


ただし、作業服、安全靴などは専攻するコースによって購入する必要があります












高専は普通高校とは大きく異なります


一般の方にあまり知られていないので


学歴やその後のキャリアにも大きく影響します




お子さんとよく相談して


進路選択は慎重になさってください


下記にて高専のメリットとデメリットをご紹介します








《メリット1》就職率がほぼ100%

高専卒業生(20歳)は、就職率がほぼ100%と高い数値です


現在、大学を卒業しても就職できない学生がいる中で、


高専卒業生は就職できないことはほとんどありません




文部科学省の平成18年3月に「 高等専門学校のあり方に関する調査」によると


就職先企業の 7割が高専卒業生に満足しているというデータがあり


日本産業のニーズに迅速に対応できるという観点から海外からも高い評価を得ています




ここがこれから注目の部分です


日本企業より海外企業の評価の方が高いんです!


因みに日本企業だとお給料は大卒と高卒の中間程度


海外企業は各企業独自の給与(日本企業より高い)と言った現状です






《メリット2》専門分野の知識が学べる

高専は5年間一貫教育を掲げており、高校1年生から専門科目を学びます


授業は座学はもちろん、実験や実習が授業の中に多く含まれています


例えば、電気工学の分野では、コンピュータやロボット、ドローン


半導体や光通信に関する実験、実習が行われ、


実際に自分の目で見て触れることで電気工学に関する知識や理解を深められます






《メリット3》大学進学・編入が可能

高専で学習し、さらに学びたい、研究をしたいという学生のために


卒業後は大学3年次から編入することができます


※但し、東大・京大は2年次編入




なんと!大学の編入試験は、ほとんどの国公立大学で実施されており、


受験日が被らない限り全学部受験することが可能


また、他の大学も受験日の重複がなければ何校でも受験でき、


受験料をそれだけ費用するかは別として、4~5校受験することも可能です




大学編入試験は受験科目も少なく、大学によって1~2科目のみという場合もあり、


受験科目を絞って試験対策出来るのもメリットです


試験科目が少ないので集中して試験対策が出来ます






《メリット4》大学と比べると学費が安い!

文部科学省のデータでは


<国立大学>


入学金:¥282,000円

授業料:¥535,800円


と算出


一方の


<高専>は


年間授業料は¥234,600円ですが、


文部科学省の「高等学校等就学支援金制度」により


高専1~3年生の間は年額¥118,800円分補助されます!




高専卒業後に国立大学に編入学すると仮定した場合の学費例


<国立高専5年+国立大学2年>

入学金:¥84,600円

授業料:¥115,800円*3年分=¥347,400円(1~3年)

    ¥234,600円*2年分=¥469,200円(4~5年)

大学入学金:¥282,000円

大学授業料:¥535,800円*2年分=¥1,071,600円

合計:¥2,254,800円(約¥226万円)




高校卒業後に国立大学進学すると仮定した場合の学費例


<公立高校3年+国立大学4年>

入学金:¥6,000円

授業料:¥0円(1~3年)

※実際は制服代や体操着代など約10万円が別途かかります


大学入学金:¥282,000円

大学授業料:¥535,800円*4年分=¥2,143,200円

合計:¥2,425,800円(約243万円)




教科書代、施設費、PTA会費、生徒会費などの諸経費は含まれていませんが


大学4年生まで進級する場合、


高専経由の進学は単純計算で約¥17万円安くなります


また、大学受験する子どもの試験対策の勉強、塾や予備校の月謝、学習時間、


ストレス度合いなどの負担を考えると


見えにくい費用はかなり低くなります











良いことが多い反面、デメリットもあるのでしっかりと認識しておいてください



《デメリット1》進級できない学生が多い

高専は進級できずに留年する学生が多いです


理由は、学生生活が大学と同様、自由な点です


授業の欠席や課題、レポートの出し忘れなど、


自分自身がしっかり自覚を持たないと留年になります


因みに留年する割合は約3割前後というデータがあります



<主な留年原因>


・出席日数の不足


・課題やレポート未提出


・テストの赤点


※テストについて

一般的な高校の赤点:30点

高専の赤点:60点


もうお気づきですね


高専は普段の定期試験(年4回)の赤点ラインが一般的な高校より高いんです!


つまり、外国の大学みたいに普段の学習と定着が重要です


制服も校則も一般的な高校と違って大学のような感じなので


基本自由なのですが、それだけに大学生のように自分がしっかりと自律できないと


留年になります






《デメリット2》国内企業の場合、高専卒は大卒に比べると給料が低い

国内企業だと高専卒業生は大学卒業生と比べ、給料が低い傾向です


初任給は、大学卒業生と高校卒業生の中間に位置し、


高専卒業よりも大学卒業という学歴を重視している企業が多いのが現状です




ただ、ここ数年、学歴よりも実力を重視する時代へと変化してきたため、


学歴による給料の差額は年々減少しています



また、海外企業(日本法人含む)だと採用時の差はほとんどありません


日本企業はどうしても学歴評価から抜けられない伝統的慣習(大学名による採用枠など)が…


一方、ベンチャーや海外企業は実力重視、能力重視の傾向が強く、2極化しています






《デメリット3》課題とレポートは大学より多い

高専は課題やレポート、テストが多いです


正直、のんびり遊んでいる暇はありません


授業は座学だけではなく、実験や実習が多く、


学生の理解度を確認するために課題やレポートが課されます




一般的な大学同様、数多くの課題やレポートをこなすことは大変ですが、


コツコツ学習していれば、次第に知識と実力がつき


社会に出て活躍できるスキルを身につけることができます






《デメリット4》進路変更が難しい

高専では、入学前にどの学科に進学するかを決めて入学します


つまり、「自分が学びたいことは何か?」を決めるのです




したがって、高専に入学する際は、中学2年生から


高専のオープンキャンパスやパンフレットなどで


学科の授業内容などをしっかりと確認しましょう


もちろん、子どもだけでなく親子で実際に足を運んで


自分たちの目で確かめることを強くお勧めします








最後に


いかがでしたでしょうか?


就職に強く、専門的な知識を身につけることができる高専ですが、


大きく7つの学科があります




1<機械・材料系>

機械設計法や製図、機械力学や材料加工学など、

ものづくりや材料開発に必要な知識を学びます


【卒業後の進路】

鉄道整備士やエンジニア、電力技術者、生産機械・医療介護機械の設計開発




2<電気・電子系>

電子回路や半導体工学、情報処理やコンピュータ工学など、

これからの社会に必要不可欠な電気・電子に関する知識を学びます


【卒業後の進路】

航空整備士、自動車のバッテリー開発技術者、

電気・通信の開発エンジニア




3<情報系>

プログラミングやデータベース、システム設計や情報通信工学など、

これからの情報化社会を支えるコンピュータ技術などに関することを学びます


【卒業後の進路】

システムエンジニア、ネットワークエンジニア、ゲーム開発者、Webディレクター




4<化学・生物系>

有機化学や無機化学、生物工学や遺伝子工学など、

時代のニーズに合った化学技術や環境改善のためのリサイクル技術などを学びます


【卒業後の進路】

化粧品開発者、食品開発者など





5<建設・建築系>

測量学や都市計画、土質力学や地震防災など、

人々が生活する基盤となる家や街づくりに関することを学びます


【卒業後の進路】

ビルなどの設計事務所や大手のゼネコン、建築士や測量士




6<商船系>

航海学や操船学、海上交通法や海洋気象学など

海運や船舶職員に関することを学びます


【卒業後の進路】

航海士や船舶機関士、海技士や運航士など




7<新分野の学科系>

ビジネス英語、国際貿易論などの国際系、

流通データ分析やマーケティング論、経営学や会計学などのビジネス系など

時代を先読みする形で生まれた学科があります


これらの学科は将来的にグローバルに活躍し、

新たなビジネスモデルを構築できる人物そのものの育成に重点が置かれています





高専は専門的な知識が一般的な高校生から学べ、


就職率や大学編入、学費の安さなど多くのメリットがあります



ただ、一般的な高校生に当たる16歳という早い段階で


大学生と同様の自主性や自律性が求めらる点や専攻学科の変更ができない点など、


一般的な高校とは大きく異なった部分があることも事実です



子どもの将来のことを考え、なりたい職業がはっきりしている場合


人と違った進路でも自分の道を進んでいける子ども


高専への進学が選択肢として魅力的かつ、十分検討する価値があると思います




企業から見ると、


高専を卒業出来た学生ある一定レベルの専門性と自主性や自律性が身に付いている


と容易に判断することが出来るからです








<今週の過去問題>漢検3級(中学校卒業程度)


【解答】


1 大器(たいきばんせい)


2 前人(ぜんじんみとう)


3 粗製(そせいらんぞう)


4 複雑(ふくざつたき)


5 漫言(まんげんほうご)


6 自在挙(かんきゅうじざい)


7 滅裂(しりめつれつ)


8 無実(ゆうめいむじつ)


9 専心(いちいせんしん)


10 出世(りっしんしゅっせ)




-おしまい-





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